和裁を始めました

事実上、私が一族中の着物管理人になってしまったのでw、昨年11月末ぐらいから和裁を習いに行っています。かなり手酷いインフルエンザの後遺症と闘っていたので、一旦お休みになってしまっていましたが、どうにかこうにか時間を作って、週一か二週に一回はお稽古に行っています。

いやー。今回のインフルエンザは自分が歳を食ったのかもなあって実感させられましたわ。高熱にならずにラッキーと思っていたら、解熱後のクリスマスイブから咳が始まってしまって。
胃もたれと胸焼けが酷くてまともにご飯が食べられない。むろんプロテインなんてもってのほか。プロテインが飲めないんでメガビタミンも休止せざるを得ない。

なんと、咳が止まるまで丸々1ヶ月かかり、医者に二回薬をもらいに行った(ノД`) しかも最終的には、、、咳は胃酸が逆流していたことが原因っぽかった。胃の調子が治ったら、咳の症状が消失していったんだよね。呼吸器科の先生グッジョブ! 

「胸の音を聞く限り肺炎にはなっていない。起き抜けとか空腹時の胸焼けがひどいなら、もしかすると」と言って胃薬処方してくれたんだよね。で、むしろこの胃薬をもらってからの方が咳が止まるまで早かった(°_°)

全くどこにどんな原因があるのかわかったものではないorz

結局、プロテイン&高タンパク低糖質食&メガビタミン療法に復帰するまで1ヶ月半もかかったし。またプロテイン半量から始めざるを得なかったから、インフルエンザ前の体力水準に戻るまで2ヶ月はかかっているなあ。
家族も同僚も罹患せず、私1人だけウンウン唸ってのたうちまわって終わった。本当に誰にもうつさないで済んでよかった。

インフルエンザへの嘆きはまあ置いておいて。これ、時期がもう少しずれていたら、コロナウイルスの新型肺炎と勘違いされていてもおかしくはなかったよね。間一髪だった。
一時期はマジで自分でも肺炎発症したかと思ったほど咳が酷くて、胸筋が筋肉痛になって左の脇あたりが痛かった。プロテイン飲んでたから胸筋部分だけ筋肉つくんじゃないじゃと焦ったほど(≧∀≦)

閑話休題。和裁の話をするんだったw

先生は旧大宮市内で仕立てをしながら和裁教室開いてて、今上陛下と同学年(つまり還暦)。和服に限らず、とにかく東アジア圏の民族衣装系の知識が豊富な方で、ヌイヌイしながらお話をしていて面白いし勉強になる。

とにもかくにも運針の練習から始めたんですけど、慣れていないと指貫を上手に使うことさえ難しかった。ただ単にさらしに線を引いてもらってひたすら運針なのですが、指貫を使って針のお尻を押すってことが意外と難しい。

私は洋裁しかしてこなかったミシン大好き人間なのでw、アイロンで折り目のクセつけをして、しつけ糸で適当に縫って、ミシンで「ガーーー」って縫えばおしまいという世界でした。文明の利器バンザイwww

ところがどっこい、和裁の世界は全て手縫いです。なんでかっていうと、和服は洋服と違って、縫い目をほどいてもう一度一枚の布に戻して洗って(洗い張り)、仕立て直すってことが年間の「ルーチン」だからなんですよね。
子供が成長して体型が変われば大きく仕立て直すし、歳食って八掛の色が派手になったら地味なものに入れ替えるし、昔(江戸から明治かな?)は冬の衣替えの時期に表地と裏地の間に綿を入れることもあったらしいし。

古代の宮廷で衣替えの時期がしっかり決められていたのも、年中行事としてイベント化する必要があったんだろうって思うんですよ。『落窪物語』(山内直実の『おちくぼ』の元ネタね)とかみると、貴族の奥様が陣頭指揮をとって女房たち総出で布を染めるところから始まって、裁断して仕立ててたっぽいし(で、ダンナはセンスの良い着物を着て宮廷に出勤すると「いい結婚をしたな」と評価されると)。
いつから着替えるから、いつから作業を始めて、そのための予算を計上してなどなどと考えると、暦上のこの日でチェンジねと決めてみんなで一斉に動いた方が効率が良さそうだもん。

どの程度まで続けるかは今のところ未定ですが、先日ようやく入門編として始めた肌襦袢(長襦袢のさらに下に着る着物の下着の下着)が完成しました。今はリユースショップで300円で入手したウール100%の純モスリンで普段着用の長襦袢を仕立て中です(もちろん300円で買ったなんて先生には内緒w)。

この次は東レのシルックみたいな洗える素材でよそ行き用長襦袢を作るか、木綿とかで普段着着物を作るか、やっぱり300円で入手したw 紬のアンサンブル反物で単衣の紬を仕立てるか思案中です。

どう考えても1番着用頻度が高いのは長襦袢だし、洗える素材で自分の体型ぴったりに作っておいて、着物に応じて微調整する方がお得だろうとは思うんですよ。でも300円の反物だったら失敗しても気楽だなっていう魂胆もあるw
とはいえ、昔のアンサンブルって長着プラス腰ぐらいまでの羽織りのセットだから、長着を1着作ると中途半端な長さの布が残るに違いない。残り布はどうしよう? 上っ張りでも作るか? そうなると単衣で作るのも変だろうか?

うーん。手許にある着物や反物から何を作ってどう着ていくかって、意外と難しい。この項はもう少し続きます。

了子