着物の虫干し

さてさて。今年もまたこの季節がやって参りました(^^;;
湿度が低くてカラッと晴れる日が続く時が、着物虫干し最大のタイミング。とはいえ、11月から12月ごろの小春日和はだいたい大掃除の最中なので、例年年明けが虫干しのタイミングとなります。今年は非常に幸いなことに、雪が降らず雨や曇りの日も少なかった。

で、2月上旬に3日間かけて着物の虫干しをしました。何しろ正絹は直射日光に当てられません。物干しロープのようなものを部屋中に張り巡らして、そこに着物を数時間干して風を通して湿度を飛ばします。

幸か不幸か、母の嫁入りタンスには巨大な着物用の桐タンスがあって、そこにほぼ全ての着物関係グッズが収納できてます。1日目は祖母と父方伯母の形見と礼装系を全て干しました。
礼装系には、母の留袖、喪服、礼装用長襦袢、袷の付下げ、絽(盛夏用で透ける布)の付下げ、絽の長襦袢、及びこれらの着物に締める袋帯と喪服帯があります。
誠に残念ながら我が家のきょうだいは皆未婚なので、母の留袖は従兄弟たちの結婚式で7回着ただけw 父方の祖父母は両親の結婚前に死んでいるので、喪服は母方祖父母と父の葬儀と3回着ているだけ。
礼装用長襦袢は合計10回着ている訳で、ここいらでドライクリーニング&汗抜きか、いっそ洗い張り仕立て直しをしてもよさそう。

袷の付下げは、母が独身時代に会社の同僚や従兄弟の結婚式に来て行ったらしいのですが、絽の付下げはなんと未着用! 母が20代のおしまいに祖母に仕立ててもらって、そのまんま一度も袖を通さずに来てしまった(^^;)

和裁の先生に「着物虫干ししたんですが、絽の付下げが仕立てて40年一度も着ないまま保管されてます」って話したら、かなり長い沈黙の後「なかなか着る機会がないかもね」と言われてしまった。私も、真夏のお茶席ぐらいしか思い当たらないorz

あとはたまたま友人が真夏に結婚式を挙げて、そこに招待されるとか? あとは弟の結婚式とか? っていうか自分が結婚しろよ、私((((;゚Д゚))))))) 墓穴掘ってどうする!?

閑話休題。

ダメだ。着物を快適に管理して着こなしていくことが目的なのに、着物を突き詰めると墓穴しか掘れないorz いずれは礼装用の着物も作りたいよなあ。
訪問着? このまま未婚だとすると色留袖だよなあ。紋を入れるとしたら父方の橘紋になるはずだわって、独身通す予定で人生設計してるし。
ダメだ。つくづく墓穴しか掘れない:(;゙゚’ω゚’):

1日では干しきれなかったので、2日目も正絹ものを室内干し。3日目はウール、木綿、化繊を朝ベランダに干していって、お昼過ぎに母に取り込んでおくようにお願いして出勤。帰宅後に畳んでしまってようやく完了。やれやれ。ほつれていた和装用ショールの修繕をしたので、実質4日間ぐらいは着物仕事に取られたかな。

なんのかんの言って、好きでないと管理はともかく着られないよ。着物の最大のポイントは「後始末」。これは断言できる。着用後は1日陰干しして、必要に応じてアイロンがけ。時折ベンジンで襟を拭く。着物と長襦袢を畳んでしまって、肌襦袢や裾除けや足袋は洗って、腰紐や伊達締めとともにアイロンがけをしてしまう。

この「お片付け」メニューが苦にならずにきっちりできることがポイント。シワや汗染みや汚れを放置すると、着物が汚れてプロの悉皆屋に依頼しないと修復不能で再着用できなくなる。しかもこれがお高いんでorz

意外と着物生活は気力と体力と時間が要ります。もっと気楽に着られるものを普段着として多く持つ方がいいとは思うわ。

了子

追伸:いいかげん着物ブログ化するのもここまでにしておこう(- -;;
   自分が何屋さんなのか分からなくなっているわwww