昨年11月に脳梗塞で倒れて以来、実に8ヶ月ぶりに父が自宅へ足を踏み入れた。
看護・介護上仕方がなかったのだろうけれど、歩かなかった期間が長い。
玄関のたたきから家に上がるのも一苦労。家の中を歩くのも一苦労である。
何より、右脳前頭葉近くを損傷した父には、状況に応じた言動が出来ない。
ケアマネさん、ソーシャルワーカーさん、理学療法士さん、改装業者さんとの
話し合いの場にもかかわらず、相手の話に耳を傾けたり、黙ってじっとしている
ことが難しい状態だ。
それでも我が家にお客さんが来ていることだけは認識していて、「お煎餅でも出せ」
なんて私に指示をしてくる。「気遣いの人」ぶりは健在なのである。
中途半端に理性が残り、中途半端に理性がないのが非常に困る。
欲しい物を欲しいと言ったら、すぐに出さないとわめき出し、母を叩く。
変なところで三歳児以下の「お子様帰り」をしている。
それでも、帰る場所があり、面倒を見られる家族がいるだけ十分幸せな方だ。
帰る場所も家族もない状況で身体と脳機能に障害が残ってしまった罹患者は、
色々な施設のお世話になりながら生きていくしかないのでしょうから。
佳子