バラン論②―父親として

さてさて前の投稿でも触れましたが、父親としてのバランについて。バランが初対面でダイに対して「私の部下になれ」と言ったのは、ラーハルトという先例があるからだろうと推測しました。建前上は部下でも、バランなりに息子というつもりでラーハルトを育てたのでしょう。まあ付き合いも長くなれば、あの不器用なおっさんの真意をラーハルトも理解したんでしょうね。おそらくはそこそこの年齢になってから

でも、そもそもこの前提からして大きく勘違いなんだよね。全く本当に大切なところで勘違い野郎になっちゃう困ったおっさんなんだよな、バランって。ラーハルトを部下として上手く育てることができたのは、何のかんのといってともに人間に対する恨みがあり、(おそらくは)ラーハルトがバランを慕っていたから可能だったこと。全く事情を知らない状況で、出会い頭に「部下になれ」と言ったって反発されるだけですって。

これは血のつながった父親だと分かればなおさらだと思う。だって、知ってしまえばダイだってバランに父としての役割を求めるでしょう。生き別れたのか死に別れたのか分からないけれど、一生会えないだろうと思っていた父親に再会できたんだから。とりあえずわかりやすい形で愛されているんだと実感できるような態度なり行動なりを示して欲しくなるよ。まあ、刀鍛冶にウエディングドレスを発注するようなもんでしょうけど。

バランの年齢って明らかになっていないから、ソアラと出会ったときが幾つだったのか、ラーハルトを拾ったときに幾つだったのかとかが全く分からない。ラーハルトは22歳で、7歳の時にハドラーの地上侵略が始まったといっているから、バランとの邂逅時点で7歳よりは上ということになる。でも、この辺りの年齢設定は結構いい加減なんじゃないか。バルトスに拾われたヒュンケルが21歳ということになっているので、ラーハルトはもう少し上でないとつじつまが合わなそう。ハドラーが倒されたときに7歳であるなら分かるんだけど。

ハドラーの本拠地はホルキア大陸の地底魔城だったわけで、ヒュンケルはそこで拾われている。普通に考えるならラーハルトの年齢は27歳前後になると思うんだけど。いや、もしかしたらハドラーがホルキアに本拠地を構えたのは地上侵略開始から少したってからなのかもしれない。あるいは、ホルキアに本拠地を置きながらカールあたりから攻め始めたということも十分あり得るかもしれない。拠点を明らかにせずに世界各地にモンスター軍団を送り込んでいたとしたら、確かにタチが悪いわ。本拠を潰したくても場所が分からないって厄介そうだもの。

閑話休題。私はソアラと出会った時点でバランは20代半ば、よって原作の現在時点では30代後半と推測している。ダイが生まれた時に26歳ぐらいで、38歳で亡くなった。これを基準にして架空の年表を組み立てている。ダンディな口ひげなんか生やしているし、特にテランでの戦いの際は険しい表情を浮かべているので、もっと上に見えると思うんだけど。でもねえ、確かソアラって19歳でダイを出産しているとどこかで見たことがあるんですよ(wikiだったかな? ソースはしっかりしてるんだろうか?)。さすがに10歳以上は年齢は開いていないかなと。回想シーンのバランは若いし。

で、ラーハルトとの出会いがアルキード事件直後だったとすると、バランは26か27、ラーハルトは10歳前後といったところでしょう。おそらく2人の年齢差は15歳以上、20歳未満。確かに親子と呼んで差し支えのない年齢差ではある。ギリギリ兄貴でも良さそうだけど(私の父は8人兄弟の末っ子で、長兄との年齢差は18だった)。どういう状況でバランに拾われたのか詳細は分からないけれど、意外と初対面ではバランに反発していたのかも。「人間なんて、信用できるかっ」て言ったら「フン、こう見えても人間ではない」なんていう流れで打ち解けていった可能性は高そう。「あのラーハルトが人間に心を開くものか」と言っていたぐらいだから。

いずれにしても父子関係を築くのにはそれなりに時間がかかりそうだわ。ダイも甘えるのが下手だし、バランは愛情を示すのが下手だし。共同戦線を張って戦場をともにしたからコミュニケーションが成立したものの、そうでなければ両者を知るものが上手く緩衝材にでもならない限り、会話がなさそう。意識しすぎて互いに何も言えないというか、何を話していいか分からなくてマゴマゴしているというか・・・そ、それってつきあい始めた恋人同士じゃないんだから(^^;)

了子